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林 光二; 篠原 慶邦*; 渡辺 光一
Annals of Nuclear Energy, 23(15), p.1249 - 1259, 1996/00
被引用回数:11 パーセンタイル:68.04(Nuclear Science & Technology)先に開発した高速炉ナトリウム沸騰の音響検知法である2回2乗法を用いて、高速炉蒸気発生器における水漏洩の音響検知について研究を行った。この問題は蒸気発生器にバックグラウンド雑音に重畳する漏洩雑音を如何に感度良く抽出するかという信号処理技術の問題である。IAEAの研究計画で配布された4つのテスト・データを用いて、2回2乗法の漏洩検知性能を評価した。この結果、漏洩雑音がバックグラウンド雑音に対して-20dBの時でさえも、フィルタの通過帯域を適切に調整すれば検知できることがわかった。また、種々の蒸気発生器に対しても適用可能であることが分かった。テスト・データは水漏洩実験データと実機の蒸気発生器バックグラウンド雑音から人工的に作られたものであるが、本手法は、実際の漏洩信号に対しても十分対応できると考えられる。
番場 正男; 宮坂 靖彦; 山口 森; 清水 堅一
JAERI-M 7617, 140 Pages, 1978/05
研究用原子炉JRR-2の改修のうち、重水漏洩防止のための立上りシール溶接及び炉心上部射遮蔽体の交換工事についてまとめたものである。これらの工事は、JRR-2運転管理上の懸案であった重水漏洩及び下段遮蔽体燃料孔スリーブの腐食対策と同時に、トリチウム放出率の低減、垂直孔照射設備の改善などを考慮し、1974年1月より1975年9月にかけて実施した。本工事の作業環境は、重水中のトリチウム濃度約900ci/cm、炉内溶接近辺の最高表面線量率約5R/hであった。しかし、適切な遮蔽、防護衣の使用及び厳密な被曝管理によって作業者の被曝量は、最大230mrem/man、平均83mrem/manであり当初計画の1/2以下であった。改修後の運転実績からみて改修の質としては、十分満足するべきものであり、計画、炉外実験、放射化した機器の撤去、据付作業、機能試験、運転結果を整理した本報は、原子炉の改修技術の記録として十分意味をもつものと考える。